阿形仁王尊像
金剛界大日如来像
聖観音立像
大威徳明王像
「表情の基本は童顔です。 人間の誕生と同じで未来への無限の夢を秘めていますから」
精神世界の存在を仏を彫ることによって顕す
出会った一冊の著者欄には「四天王寺大佛師 松久朋琳」と記されていた。仏像は過去の歴史上の存在と思い込んでいた勢山師にとって、現代の仏師の存在は衝撃的だった。その著者を訪ね弟子志願して約30年。自身が仏所を組織し弟子を育て、10メートルを超える仏像を彫る。そして今、人類の明日を考える。 「大幅に進歩した科学や機器類によって、私たちは精神世界の存在を素直に捉えることが難しくなって来ています。しかし、見えない世界の存在を忘れてしまったら、人類は心の均衡を保つことができず、自滅するような気がします。精神世界の存在を具体的に顕すことの重要性と、顕す事のできる人を造っていくことが必要です」。勢山師の大きなテーマである。
渡邊勢山・載方(わたなべせいざん・さいほう)
勢山、神奈川県藤沢市に生まれる
載方、青森県弘前市に生まれる
勢山、駒沢大学入学。宗教学等を学ぶ
勢山、桑澤デザイン研究所入所、造形理論・彫刻等を学ぶ
勢山、大佛師 松久朋琳・宗琳の内弟子となる。
京都佛像彫刻研究所入所
載方、大佛師 松久朋琳・宗琳の内弟子となり、同研究所入所
勢山、独立、載方と結婚。
京都伏見区醍醐に「勢山社 佛像造顕所」を設立。総高12尺五大明王像をはじめとして創作活動に入る(大阪 増田寺)
京都と滋賀県境の旧跡、逢坂山に新工房を構える。
鎌倉 光明寺別院、総高9尺 阿弥陀如来坐像他、五尊像の制作。浄土宗 大本山光明寺より「大佛師」号拝受
勢山会 佛像彫刻教室主催
勢山・載方、滋賀県佛像彫刻家協会会員推挙。
佛像彫刻展、第16回展より出品
琵琶湖湖畔、近江舞子に第二工房を建設する。
宗教美術全般の活動の拠点として「勢山社工芸美術院」設立。
逢坂山工房を本部に
信貴山真言宗 大本山成福院より一連の彫造活動に対し
「大佛師」号拝受。青森県弘前市において第一回勢山社佛像彫刻展を開催(以降、現在まで定期的に開催)
舞子工房、新館建設に着手
勢山、一連の文化芸術活動が評価され、デザイン界の賞である
「桑沢賞」を受賞する
信貴山真言宗総本山朝護孫子寺より一連の彫刻活動に対し
「大佛師」号拝受
真言宗総本山 須磨寺より本堂六観音彫像により「大佛師」号拝受
曹洞宗大本山 総持寺にて第六回勢山社佛像彫刻展を開催
各地での講演活動を精力的にこなす
用材の木曽檜を貯木場で数年間水中乾燥し、美しい木肌を保つ
「仏の精神は永遠であっても、その姿は永遠ではない。五百年、千年の時を超える難しさ知ればこそ、現代の仏造りは伝統の技法に最新の技術を加える」。勢山師による未来の仏師へのメッセージである。原木選定から専用貯木場での数年間の水中乾燥、製材、自然乾燥と、あえて手間と費用をかけ、数千年の命を必要とする仏像への思いを自身のノミに託す。